これから薬用作物の栽培に取り組まれる方へ
薬用作物栽培の概要
このページでは、薬用作物の栽培を新たに始める場合の流れについて、ご紹介します。
まずは農地の取得(借用)が必要になります。農地の取得がお済みでない方は、一度、当該地の市役所・町村役場、農業委員会等に相談されることをお勧めします。農地の借用に当たっては、営農計画を求められることが多いようです。
栽培の基本的な手順は以下のとおりです:
①栽培作物の選定⇒②種苗の入手⇒③試作栽培⇒④実需者(製薬メーカー等)との契約栽培の開始(生産者の組織化)⇒⑤生産物の販売
以下、各項目について詳細にご説明します。
●概要
薬用作物の生産物(生薬)は一般の農作物と異なり、自由に販売できる市場はなく、基本的には実需者(製薬メーカー等)との契約のもとに栽培が行われています。契約栽培に当たっては、生産物の量および品質を確保するために、数百キロあるいはトン単位の生産物を求められるため、将来的に栽培者の組織化を図り、集団で対応する必要があります。
実需者との契約栽培は、栽培開始時から行うことは難しく、何年かの試作栽培(上記手順③)を行う必要があります。試作栽培では通常、数種類の薬用作物を導入し、栽培地の気候や土地(土壌)との適合性や労力との関係も考慮し、導入品目選定の判断材料にします。試作栽培の面積はアール単位の小面積からで大丈夫です。
1.栽培品目について(上記手順 ①栽培作物の選定)
都道府県別の薬用作物の栽培状況を示す資料をご紹介します。下記をご覧ください。
日本特産農産物協会「地域特産作物(工芸作物、薬用作物及び和紙原料等)に関する資料」
年度ごとの資料がPDF等で見られます。
2.種苗の入手方法(上記手順②種苗の入手)
栽培する作物の種苗(種子や苗)は、契約栽培に至ると実需者から提供を受けられますが、試作栽培時には自前で入手する必要があります。薬用作物の種苗は一般の種苗店からの入手が難しく、課題の一つになっています。栽培品目の選定および入手につきましては、当協議会でもできるだけ対応致しますので、お問い合わせください。
(お問い合わせフォームをご利用ください)
3.栽培方法についての情報
当ホームページの「調べる」コーナーから、種々の情報が入手できます。
薬用作物の栽培につきましては、以下のページも参考にしてください。
「薬用作物栽培の手引き」(全国農業改良普及支援協会)
「薬用作物栽培の手引き~薬用作物の国内生産拡大に向けた技術の開発~」(農研機構)
4.生産物の販売先についての情報
契約栽培前の生産物の販売は、当協議会の「マッチング支援」をご活用ください。
「メーカー発信情報」と「生産者発信情報」の2種類があります。