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令和3年度 薬用作物の産地化に向けた
地域説明会および相談会 質問と回答


令和3(2021)年9月~11月開催(配布資料は こちら

参加者からお寄せいただいたご質問と回答を掲載しています。


Q. 新規に始める際、どこから始めたらいいのでしょうか?
自分の身近に、次のような方がいます:「国内生産を願っているものの、その地域や環境に合った植物がわからない、何から始めたらよいのかわからない、薬産協のホームページは敷居が高く感じてしまう」。薬産協に相談するにあたり、そういう方にはどのような準備を整えていただけばよいでしょうか?

薬用作物産地支援協議会のホームページに、「これから始める!薬用作物の栽培ガイド」 のパンフレットがありますので、参考にしてください。

薬用作物の栽培は、基本的には実需者(製薬メーカー等)との契約の元に行われます。契約栽培に当たって、どのような作物が適するか確認のための試験栽培が必要となりますので、栽培品目を選定し、その種苗を入手し、栽培を開始します。栽培品目の選定には、各地での栽培状況の資料を参考にしてください。

参考「地域特産作物(工芸作物、薬用作物及び和紙原料等)に関する資料」(日本特産農産物協会)


Q. 山岡先生のご講演で、生薬の種を蒔いて欲しい!に感銘を受けました。砂ハウス、露地等で是非参加したいと思います。例えば、地域・必要な土地の大きさ、その後のマッチング、収益まで、すべてがわからない状況だが、どうすればよいでしょうか。奈良には柿がたくさんあり、障害者施設で生薬の栽培を考えておられる方がいる。奈良の柿のヘタの加工を取り入れられたらと思うが、どのようにすればよいでしょうか?

実需者との契約栽培では、生産物の量及び品質の安定的確保のため、数百kgあるいはトン単位の量が求められ、それを生産するための面積が必要です。そのため、生産者を募り組織化し、産地化を図ることが望ましいです。柿のヘタを百㎏単位で生産することは大変難しいと思われます。薬用作物産地支援協議会のHPに売買支援がありますので、お問い合わせください。


Q. 除草について、よい手立てや除草剤などご紹介いただければと思います。

農薬登録情報提供システム(農林水産省のホームページ)をご参照ください。薬用作物の栽培では、野菜類等で使える農薬が使用可能ですが、使用に当たっては、実需者とご相談ください。


Q. 薬用作物には、使える農薬除草剤としてどんなものがありますか?

農薬登録情報提供システム(農林水産省のホームページ)をご参照ください。薬用作物の栽培では、野菜類等で使える農薬が使用可能ですが、使用に当たっては、実需者とご相談ください。


Q. 薬用作物栽培ノウハウがまったくないため、より基本的なこと、栽培適地(田でもよいのか等)や栽培の労力、収入等について知りたい。

農研機構のホームページ「薬用作物栽培の手引き~薬用作物の国内生産拡大に向けた技術の開発~」に、主要5品目(トウキ、ミシマサイコ、シャクヤク、オタネニンジン、カンゾウ)の研究成果報告書がありますので、ご覧ください。


Q. 補助金、労賃、売価など経営試算が知りたい。

農研機構のホームページ「薬用作物栽培の手引き~薬用作物の国内生産拡大に向けた技術の開発~」に、主要5品目(トウキ、ミシマサイコ、シャクヤク、オタネニンジン、カンゾウ)の研究成果報告書がありますので、ご覧ください。


Q. 薬用作物のうち、何割程度が薬用に用いられているのですか。

ご質問の何割程度については、お答えできる情報を持ち合わせておりませんが、国内で医薬品原料として使用されている生薬数は285種類あります。

日本における原料生薬の使用量に関する調査報告(2)」(日本漢方生薬製剤協会)


Q. 薬用作物を産地化するにあたり、どのようにして企業とタイアップを図ったのでしょうか。

当協議会のマッチング事業(売買支援)を契機として企業とのやり取りが始まりました。


Q. 薬用作物を用いた地域おこしの事例が知りたい。

農林水産省及び薬用作物産地支援協会のホームページに産地事例が紹介されていますので、参考にしてください。

・農林水産省「薬用作物の産地化事例集
・薬用作物産地支援協議会「産地化取組事例紹介
・薬用作物産地支援協議会「農林水産省補助事業で作成された各地域での栽培マニュアル


Q. 当別薬用植物栽培研究会様へ、ムラサキの種の発芽率が100%の理由と方法を詳しく教えていただきたいです。

当別薬用植物栽培研究会様から以下のご回答をいただきました:
発芽率をよくするためには、
①種子の選別:水選別などにより、できるだけよい種子を選ぶ。
②種子の保存:冷暗所に保存して、温度、湿度に注意する。
③播種の方法:播種の方法・タイミングは気候風土による。
④発芽までの管理:発芽するまでは、温度や水分の管理が大切。
などについて十分注意する必要があります。


Q. 残留農薬調査結果は公開されているのですか?特に中国産について。

日本漢方生薬製剤協会のホームページに「残留農薬への取組み」についての研究報告が多数掲載されていますので、ご覧ください。


Q. 日本で自生している薬草の方が栽培しやすいと思いますが、在来薬用植物でも買い取ってもらえますか?

薬用植物を生薬として利用するためには、日本薬局方の品質規格に適合したものであることが必須となります。売買に当たっては、品質の他にも量が必要となります(品目によって異なります)。

・参考「日本薬局方」(厚生労働省)


Q. 冬虫夏草や昆虫なども薬用原材料して売れるものは飼育方法なども指導してもらえますか?

薬用作物産地支援協議会の支援対象は薬用作物限定で、菌類、昆虫類、動物は対象外となります。悪しからずご了承ください。


Q. オーガニックな薬草栽培の栽培方法の情報はありますか?

「オーガニック」を有機農産物と定義することを前提としてお答えするならば、薬草栽培についての情報は入手しておりません。


Q. 耕作放棄地でも焼き畑にすれば、除草剤が要らないと思いますが、焼き畑と薬用作物栽培を組み合わせているところはないですか?

当協議会として情報は入手しておりません。


Q. 蕎麦は焼き畑で栽培すると有効成分が増えますが、薬用作物も焼畑で栽培すると薬用成分が増えるなどの情報はないですか?

当協議会として情報は入手しておりません。


Q. 人材育成に関して、高齢化が進んでいる薬用作物篤農家技術、種苗の維持、継承は非常に重要と思いますが、それに関連して何か取り組みはされておられますでしょうか?

非常に重要なご指摘をありがとうございます。今後の課題として位置づけ、優先順位をつけて解決策を模索していきたい所存です。


Q. 山林を活用した薬用作物の栽培を予定しています。(薬用作物の自給率向上と林業支援を目的)
この場合、薬産協または農政局に相談できますか?山林の圃場整備などの支援は受けることは可能ですか?林業との絡みの際の支援事業についてお聞かせください。

「森林・林業・木材産業グリーン成長総合対策のうち林業・木材産業成長産業化促進対策」
林野庁経営課(TEL:03-3502-8059)
※事業が活用できるかどうかは、問い合わせが必要です。